高学年になると学習塾の通塾日数や宿題が増え、計算練習に割ける時間はどうしても限られてきます。
そのため、
「中学受験に最低限必要な暗算レベルはどのくらいなのか?」
を把握しておきたい方も多いのではないでしょうか。
今回は、中学受験向け教材として知られている『5年生までにマスターする 山本塾の計算ドリル』を参考にしながら、そろばん式暗算で目指したいレベル感について考えてみます。
☆山本塾ドリルは「中学受験基準」の計算力教材
山本塾ドリルは、算数専門塾の代表である山本裕一氏が考案した、中学受験を目指す小学生向けの計算力強化ドリルです。計算力の到達目標を知るための教材として、非常に参考になります。
タイトルにある「5年生までに」は、「5年生になるまでに」という意味だそうですが、5年生になってから取り組んでも無駄にならないよう、あえて幅を持たせた表現にしているとのことです。
☆山本塾ドリルで示されている「タイムと偏差値の目安」
山本塾が公開している動画では、小学3年生の終わり(1月時点)で以下のレベルに取り組んだ生徒さんの結果が紹介されています。
・引き算レベル10
・割り算レベル8
その結果について、
○タイム:偏差値50以上のクラス
◎タイム:偏差値55以上のクラス
でスタートできる目安になる、という説明がされています。
☆各計算の最終レベルはどのくらい?
参考までに、ドリルにおける各計算の最終レベルの例題です。
足し算レベル11 868+465
引き算レベル12 772-496
掛け算レベル8 49×7
割り算レベル10 7289÷20
計算内容自体は極端に難しいものではないと感じます。しかし、求められているスピードはかなり速いです。
☆そろばん式暗算で目指したいレベル感
これらを踏まえると、中学受験を見据えたそろばん式暗算の目安は、次のようになると推測できます。
暗算2級の満点に近い点数が取れる
→ ○タイム相当
暗算1級の満点に近い点数が取れる
→ ◎タイム相当
暗算3級に合格した段階では、スピード面で○タイムに届かない可能性が高いと感じます。
☆なぜ暗算1級レベルまで目指したいのか?
「中学受験で、暗算1級レベルの難しい計算は出ないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、そろばん式暗算には、
計算できる桁数(桁幅と言います)が増えるほど、簡単な計算の速度と正確性が上がる
という大きな特徴があります。
暗算2級・1級の難度の高い計算は、本番で使うためというより、速度と正確性を引き上げるための練習と捉えると分かりやすいでしょう。◎タイムを安定して出すために、暗算1級満点レベルまで到達しておく価値は十分にあると感じます。
☆最低限で止めず「武器になる計算力」へ
動画では、◎タイムを大きく上回る非常に速いタイムも紹介されています。そろばん式暗算のトレーニングを継続すれば、決して手の届かないレベルではありません。
最低限のラインで止めるのではなく、「計算力で他の受験生を一歩リードできる状態」まで仕上げておくことは大きな武器になります。
そろばん式暗算は、時間をかけた分だけ確実に力になる分野です。できるだけ早い段階から、計画的に取り組んでいただければと思います。
☆参考動画
本文で触れた内容の根拠となっている、山本塾公式の公開動画です。(開始位置を変えています)
